| 銅 | 項目ビュー | ||||
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| I. | プロローグ |
赤色の金属元素で、和名のあかがねはその色からきている。日常生活の中でもっともひろく利用される金属のひとつである。
銅の使用は先史時代にさかのぼり、おそらく人類が金とともにもっとも古くから使用してきた金属である。銅製品はエジプト、小アジア半島、中国、ヨーロッパ南東部、キプロス島、クレタ島などの古代文明の遺跡からも発見されている。銅はやわらかすぎて道具や武器には適さなかった。古代の人々は初歩的な鍛造によって簡単な細工をしていた。前3600年ごろ、シュメール人が銅にスズをくわえて青銅(ブロンズ)をつくるようになった。青銅はかたく、道具や武器としてじゅうぶんに役にたち、やがて青銅器時代がはなひらいていく。
キプロス島に採取場があったため、銅はローマ時代にcyprum aes(キプロスの金属)とよばれていた。英語名copperはこれに由来する。銅は純粋な自然銅の状態でも産出する。コロンブス到達以前のアメリカ北部でも採掘されていた。とくにスペリオル湖岸は自然銅の宝庫で、周辺の先住民はそれを鍛造して武器をつくっていたという。やがてアメリカの銅鉱石は、ヨーロッパの探検家に知られるようになった。