生物学
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生物学
I. プロローグ

生命をあつかう科学。この言葉は、1800年にドイツではじめてもちいられ、フランスの植物学者ラマルクが、増大しつつあった生命体の研究に関連する専門分野を、ひとくくりにする用語として使用してから(1802)、一般的な言葉となった。生物学の概念は、大きな影響力をもつ教育者でもあったイギリスの生物学者トマス・ハクスリーの働きかけもあって統一されていった。ハクスリーは、従来のように動物学と植物学をわけることは知的興味の点からは無意味であり、あらゆる生き物を統合して研究すべきだと主張した。

ハクスリーの方針は、今日でも意味をうしなっていない。今では、研究者は多くの下等な生物は植物でも動物でもないとみとめているからである(モネラ:原生生物)。しかしながら、科学の境界をみさだめるのはむずかしく、生物学の範囲が歳月とともにかわってきたように、主題とする分野がかわり、再編成がつづけられる。今日の生物学は、分子、細胞、生物個体、生物集団といった段階に応じて区分けされている。