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光エネルギーを化学反応によって化学エネルギーにかえる光合成に必要な光を吸収する色素。クロロフィルともいう。葉緑素はおもに赤色、紫色、青色の光を吸収し、緑色光を反射する。植物が緑色にみえるのは、このためである。葉緑素は葉に大量にふくまれ、茎などにもある程度ふくまれるため、これらの部分は緑色にみえる。葉の中には、葉緑素がほかの色素によってかくされてしまっているものもある。秋になると樹木の葉の葉緑素はおとろえ、ほかの色素が優勢になる。
葉緑素は、おもに炭素と水素で構成された大きな分子である。分子の中心では、マグネシウム原子1個が、窒素をふくんだテトラピロール環にかこまれている。この構造は、血液中のヘモグロビンが活性化した構造と似かよっている。炭素と水素の長い鎖がこの中心核からのび、葉緑素分子を光合成がおこる細胞組織である葉緑体の内膜とつないでいる。葉緑素分子が光の光量子を吸収すると、電子が励起され、高エネルギー準位へと移行する(→ 光化学)。これにより葉緑体の中で一連の複雑な化学反応がおこり、化学結合のかたちでエネルギーがたくわえられる。
葉緑素には数種あり、それぞれ分子構造が多少ことなり、吸収する光の波長もわずかにちがう。もっとも一般的な葉緑素はクロロフィルaで、緑色植物にふくまれる葉緑素の75%を構成する。もっとも原始的な植物群である藍藻植物にもふくまれ、より複雑な光合成細胞にもある。クロロフィルbは植物やその他の複合光合成細胞にある補助色素で、ことなる波長の光エネルギーを吸収しクロロフィルaに伝達することで、最終的には化学エネルギーへの変換をおこなう。あまり重要ではないが、その他の葉緑素をふくむバクテリアも存在する。