素粒子
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素粒子
IV. 相互作用

素粒子は相互に力をおよぼしあい、たえず生成したり消滅したりしている。これは相互作用とよばれる。素粒子の相互作用として現在、4種類が知られている。

それぞれの相互作用は、特定の種類のボソンを交換することによっておこなわれる。強い相互作用はもっとも強く、クォークを結合して核子(陽子と中性子)を形成する力である。この相互作用はグルーオンの交換によって生じる(量子色力学)。

次に強力なのは電磁相互作用であり、原子や分子で電子を原子核に結合させる力となる。この相互作用は光子を交換しておこなわれる。化学反応とは、電子を原子核に結合するこの電磁的結合の転換を意味している(化学反応)。

いわゆる弱い相互作用は原子核の放射性崩壊における相互作用で、これはボソンW+、W-、あるいはZ0の交換によっておこなわれる。原子核の放射性崩壊は1896年にフランスの物理学者・化学者アントワーヌ・ベクレルがウランからの放射線、98年にキュリー夫妻はラジウム、ポロニウムからの放射線を観察し、そろってノーベル賞を受賞している。

物質の重力相互作用は、素粒子の相互作用の中でもっとも弱いものであるが、大きな規模の現象において重要である。この相互作用は理論上ではグラビトンの交換によっておこなわれるとされるが、グラビトンの存在はまだ実験で証明されていない。

1. 対称性と強い相互作用

パリティ不変性(パリティ保存則)は4つの相互作用のすべてに観察されると思われていた。しかし、1956年、中国の物理学者のT.D.リー(李政道)とC.N.ヤン(楊振寧)は、弱い相互作用は左巻き状態にだけはたらくと考えられることをしめした(パリティ)。左巻き状態とは、粒子が動く方向とスピンの方向が反平行になっている状態である。

小林・益川理論