スズ(錫)
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スズ(錫)
II. 性質と存在

100°Cで展延性(延性)にとむ。強酸に弱い。ふつうは銀白色の金属であるが、13°Cを変態点として、それ以下の温度で灰色スズとよばれる同素体に変化することが多い。灰色スズは、灰色がかった無定形粉末である。安定同位体は10種が存在する。1994年、ヨーロッパ6カ国の共同研究により、陽子と中性子を同数(50個ずつ)もつ同位体スズ100が発見された。

原石はスズ石SnO2で、イギリスのコーンウォール、ドイツ、マレー半島、ボリビア、ブラジル、オーストラリアに豊富に産出する。スズを抽出するには、まず鉱石を粉砕し、あらって夾雑(きょうざつ)物をとりのぞき、焙焼することで鉄、銅の硫化物を酸化する。もう一度あらったあと、反射炉内で炭素をつかって鉱石を還元し、底部にたまった溶融スズをとりだし、ブロックスズというかたちにする。このかたちのスズを低温で再溶融すると、不純物が不溶性の塊となる。電気分解による精製法もある。