宇宙論
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宇宙論
III. 星間距離

星と星との間がどれくらい離れているかということについては、19世紀初めにドイツの天文学者ベッセルによってしめされた。ベッセルは近くの星、はくちょう座61番星が、地球と太陽との距離の約60万倍の約9光年のかなたにあることを発見した。

1917年、アメリカの天文学者ハーロー・シャプリーは、銀河系(天の川)の直径は約30万光年であると推定した。これははじめてしめされた銀河系の大きさである。しかし、シャプリーは遠くの星からの光が銀河系内にあるちり粒子によって吸収されてしまうことを考慮にいれていなかった。ちりのため天体は暗くみえ、実際よりも遠くにあるようにみえる。

現在では、みることのできる銀河系の直径はおよそ8万光年とされている。オランダの天文学者オールトは、太陽が銀河系の中心を一周するのに約2億5000万年かかることを発見した。そこから、銀河系の質量は太陽の質量の約1000億倍だ、と計算することができた。

20世紀の初めまで、渦巻きや楕円(だえん)の形をした星雲の本質はわかっていなかった。星雲が銀河系の中にあるのか、それとも外にあるのかもはっきりわかっていなかった。1924年、アメリカの天文学者ハッブルは、アンドロメダをふくむいくつかの星雲を、個々の星にわけてとらえることに成功した。

これらにはケフェウス型変光星(変光星)とよばれる脈動星がふくまれていた。星の脈動周期を測定すると、これらの星固有の光度を測定することができる。星雲内でみつかったケフェウス型変光星の見かけの光度を、近くのケフェウス型変光星の光度とくらべることで、ハッブルはこれらの星雲が銀河系の外にあることを証明した。

これは、何千という渦巻き星雲と楕円星雲そのものが独立した銀河であることを意味している。つまり、銀河系の外に別の銀河があって、それぞれが何千億という星をふくんでいるのである。ハッブルは、アンドロメダ銀河までの距離を90万光年と推定したが、のちにケフェウス型変光星がもっと遠くにあることがわかり、220万光年に訂正されている。