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ポリマー
I. プロローグ

モノマー(単量体)とよばれる小さな分子の構造単位が、くりかえし数多く結合してできている高分子化合物のことで、重合体ともよばれる。また、このような結合を重合反応という。構造単位のくりかえしの数を重合度、重合度が大きい化合物を高重合体という。1種類の構造単位のみからできているポリマーは、ホモポリマーまたは単独重合体、何種類かの構造単位からできているポリマーは、コポリマーまたは共重合体とよばれる。

生物に由来する天然有機物、たとえばタンパク質、木材、ゴム、核酸など、また、人工的に合成されたプラスチック、合成繊維(ナイロン:レーヨン)、接着剤、ガラスまた磁器などは、みな高分子化合物である。

II. 構造

ポリマーは、分子の構造によって、3つに分類できる。鎖状あるいは線状ポリマーは、モノマーどうしが長い鎖状につながった高分子で、モノマーどうしは強固に結合する。ポリエチレン、ポリビニルアルコールおよびポリ塩化ビニルは典型的な鎖状ポリマーである。

鎖状ポリマーのところどころから、やはり鎖状にポリマーがのびているポリマーを網状ポリマー(または分枝ポリマー)という。この枝分かれ部分の結合は、不純物の混入やポリマー自身のもつ反応基によっておこる。ポリスチレンやポリプロピレンのように、モノマー自身が側鎖をもっている鎖状ポリマーは網状ポリマーとはいわない。

2本かそれ以上の鎖状ポリマーが、たがいに別の鎖でむすばれているものを架橋(橋架け)ポリマーという。架橋度が低い場合には、基本的に2次元のゆるい網状構造となる。架橋度が高いと、きっちり固定された3次元構造体ができあがる。架橋結合はふつう化学反応によって生成する。硫黄原子によって架橋された加硫ゴム(ゴム)は、2次元架橋構造の例である。熱をくわえると硬化する熱硬化性プラスチック(→プラスチックの「加工性」)は、架橋度の高いポリマーの例である。このポリマーは構造が緻密(ちみつ)なために、強く熱すると、とけるのではなく、構造がこわれてもえる。いいかえれば、もえるまで構造がこわれない。

III. 合成法

小さなモノマーを重合して高分子化合物を合成する方法には、付加重合反応と縮合重合反応の2つがある。付加重合反応は、高分子合成の代表的な反応で、この反応では、モノマーどうしが結合するとき、モノマーは構造単位としてそのままあらわれ、モノマーを構成するどの分子もうしなわれない。たとえばエチレンやプロピレンをある条件のもとで反応させると、二重結合をひらき、次々とおたがいに結合し、高分子のポリエチレンやポリプロピレンを生じる。このほかにも、ポリスチレンやポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレンすなわちテフロン(フッ素)などは、この付加重合反応によって合成される。

縮合重合反応は、重縮合または縮重合ともいう。この反応では、2つ以上の官能基をもつモノマーどうしが結合する際、モノマー間で水分子など小さな分子が脱離する縮合反応がおこる。そして縮合反応をするモノマーが重合する反応が縮合重合で、この反応による代表的な製品には、ポリアミド、ナイロン、ポリエステルなどがある。