ステンド・グラス
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ステンド・グラス
II. 材料と技術

ゴシックのステンド・グラスで利用したガラスには2種類ある。そのひとつは単色で、ガラスの原料に鉄の酸化物をくわえて赤色に、銅の酸化物をくわえて緑色に、コバルトの酸化物をくわえて青色にする。また、透明ガラスにしたい場合には、カリ化合物(のちにはナトリウム化合物)と石灰石を混合したものをくわえる。それに対してもうひとつは、あつい透明ガラスに色ガラスの層をうすくかぶせて、透明感をそこなわないようにしたものである。いずれにしても、光をとおす半透明のステンド・グラスは、光の絵画とよぶにふさわしいものである。

製作者たちは、デザインを考えたあとにカルトンをつくる。カルトンとは、実物大の下絵のことで、初期にはチョークや塗料で白くぬった木製の板などに、鉛やスズの尖筆(せんぴつ)でえがいた。後期ゴシックやルネサンス時代になると、カルトンは羊皮紙、布、紙やボール紙などでつくられるようになる。ガラスとガラスのつなぎ目になる線は、黒でえがかれる。

次に色ガラスの板をカルトンの上において、熱した鉄の棒でこれを切断する。衣服や顔の線や細かい図柄は、ガラスの粉、鉄や銅の酸化物、液体などでつくった黒色あるいはこげ茶色の絵具をつかって絵つけをする。こうした線はふつう、ガラスの内側の面にえがかれ、低温で熱してガラス面に付着させる。ガラスをつなげる紐状の鉛は、断面がH形をしている。これは両側のガラスをしっかり支持するためで、この鉛を必要な長さにそれぞれ切断し、形をととのえる。鉛の紐でくみあわされたガラスを、窓の大きな鉄製の枠あるいは仮枠の中に固定する。