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火星
I. プロローグ

太陽系内の惑星で、英語名のマーズはローマ神話の戦争の神マルスに由来する。おそらく火星の赤い色が血を連想させるためで、古代中国でも惑(けいこく、けいわく)とよび不吉な星とされていた。火星は、太陽から4番目の距離(平均2億2790万km)にあり、686.98日の周期で公転している。質量は地球を1とした場合、0.1074しかなく2番目に小さい惑星である。火星はフォボスとデイモスという名の小さな衛星をしたがえており、2つともクレーターでおおわれている。ちなみに、これらの名もマルスの息子たちの名からつけられた。これらの衛星は、誕生まもない火星によってとらえられた小惑星のような天体であると考えられ、球形ではなく、いびつな形をしている。

II. 地球からみた火星

望遠鏡をつかわないとき、火星は明るさの変化する赤い天体としてみえる。地球にもっとも近づいたとき(約5600万km)には、火星は金星の次に明るい天体となる。火星と地球との会合周期(合と衝)は799.9日である。そのため約2年2カ月ごとに最接近をくりかえすが、火星を観測するには、地球からみて太陽の正反対の位置となる衝のときがよい。しかし、火星の軌道面が地球の軌道面に対してわずかにかたむいていることと、地球にくらべ火星の軌道がつぶれた楕円形をしているため、かならずしも衝の日付と最接近の日付は一致しない。

また軌道上のどの位置で接近するかにより、最接近の距離はことなっている。もっとも条件がよい場合、火星と地球は5560万kmまで接近し、視直径(見かけの直径)は25秒にもなる。このようなよい状況は、火星が近日点(近日点と遠日点)にきて、ほぼ衝となる約15年ごとにくりかえされる。だが、火星が太陽の反対側にまわる合の場合は、3億8000万kmも遠ざかるため、視直径は4秒にもみたない。最近では、2003年8月27日に5576万kmという超大接近がおこり、視直径は25.1秒、明るさも-3等星にまでなった。これは21世紀では最大の大接近で、これ以上、火星が接近するのは2287年まではない。

III. 火星の外観

火星の自転周期は24時間37分と地球とほぼ同じで、赤道面が自転軸に対し25.19度(地球は23.44度)かたむいているために、地球と同様な昼夜と四季の区別がある。火星の1年の長さは地球の約2倍で、南半球の夏は短くて比較的暖かく、冬は長くて比較的寒冷である。望遠鏡でみると、火星には明るいオレンジ色の領域と、暗くてあまり赤くない領域があることがわかるが、この色は火星の季節によって変化する。

火星の赤い色は表面がひどく酸化しているためである。暗くみえるところは地球の玄武岩に似た岩で構成され、表面が風化し酸化していると考えられている。もっと明るいところは、暗いところの物質と似てはいるがもっと細かく、塵(ちり)くらいの大きさの粒子が多くふくまれた、より風化して酸化した物質からなる。地球にはめずらしい柱石系鉱物のスカポライト(柱石)があちこちでみられる。スカポライトは大気中の二酸化炭素を貯蔵する役割をはたしているのかもしれない。

1. 火星の極冠

火星の極地方には二酸化炭素を主成分とする霜か氷でできた明るい極冠がはっきりとみえる。イタリアの天文学者ジョバンニ・カッシーニにより発見された極冠の季節的な変化の観測は、19世紀初めドイツ出身の天文学者ウィリアム・ハーシェルによりはじめられた。秋をむかえた極の上では明るい雲が形成され、この白雲の下で二酸化炭素の霜が秋から冬の間につもる。冬の終わりには極冠は緯度45度くらいまで広がる。春になると白雲がきえて、冬にできた霜の冠が明らかになる。極冠の境界線は、堆積(たいせき)した霜が太陽光によって蒸発するにつれて極のほうへと後退していく。真夏になると北極では二酸化炭素は完全に昇華し、こおった水の層がのこる。一方の南極でも極冠の後退がとまり、中心部分がのこる。

のこった極冠はそのほとんどが二酸化炭素の氷(ドライアイス)でなく、水の氷だと考えられる。極冠の幅は南極では300km、北極では1000kmになる。厚さがどれくらいか正確にはわかっていないが、こおったガスと水蒸気がふくまれており、2kmくらいあるだろう。

2. 火星の雲

こおった二酸化炭素からなると思われる白雲にくわえて、火星ではほかの雲もよくみられる。高い高度での霞(かすみ)と局地的な水の氷の雲である。また極地方など寒冷な地域ではドライアイスの雲や霧もできると考えられている。これらの雲や霧は、火星の表面や極冠から蒸発する水蒸気や、極冠上空で水蒸気や二酸化炭素が凝結したり、山など高い障害物の上に大量の空気がもちあげられて急冷されるとできる。黄色い雲は、火星の風にまきあげられた塵(ダストともいう)からなり、南半球の夏の間に広くはっきりとみえる。

IV. 探査機による観測

火星のくわしい情報は1964~76年、アメリカの6機の探査機によってえられた。最初に火星を観測したのは64年にうちあげられたマリナー4号で、65年に火星に到達。火星表面が多くのクレーターでおおわれた画像データなどを地球におくり、火星にはほとんど磁場が存在せず、表面の気圧や気温が低いこともつきとめた。69年に接近飛行をした6号と7号につづいて、71年の9号は火星をまわる衛星軌道に入り、約1年の観測をおこなった。7629枚もの火星表面の画像や衛星であるフォボスとデイモスなども撮影した。その結果、火星には巨大な死火山やかつては水が存在していたと思われる川や湖の跡のような地形があることをつきとめ、気象変化が存在することを確認した。こうして火星の全体像と2つの衛星の詳細な像をえることができたのである。

1976年にはバイキング1号と2号のランダー(着陸機)が着地に成功し、大気の温度や気圧を測定し、表面の土壌をはじめて直接調査した。土壌の分析では生命の痕跡(こんせき)をしらべる実験がおこなわれたが、発見することはできなかった。バイキング2号のランダーは80年4月まで、1号は82年11月まで活動した。またバイキングには2機のオービター(軌道周回機)もふくまれており、衛星軌道から地形の詳細な画像を撮影した。両機ともほぼ2火星年(地球の約4年)にわたって調査をおこなった。

バイキングから21年ぶりの1997年7月に火星に着陸したマーズ・パスファインダー(「火星の道をきりひらく者」の意)には「ソジャーナー」と名づけられた小型の6輪ローバー(火星探査車)が搭載されていた。ソジャーナーは自立式で、ランダーの周辺の岩石や土壌成分、硬度などの分析をおこなった。またランダーも周辺の地形を撮影したり、気象観測などを3カ月近くおこなった。

マーズ・パスファインダーと対になったマーズ・グローバル・サーベイヤー(「火星の測量者」の意)も1997年9月に火星の周回軌道にのったが、太陽電池パネルの故障などにより、本格的な観測は99年3月から開始した。2000年6月には、南極付近で水がながれだしたとみられる地形を発見し、火星に水と生命が存在する可能性が出てきている。

1998年(平成10年)7月には、宇宙科学研究所(現、宇宙航空研究開発機構)の探査機「のぞみ」がうちあげられた。しかし、トラブルが重なり、2003年12月に火星周回軌道に投入することは断念された。

2002年2月からはマーズ・オデッセイが火星の周回軌道から搭載された3種の観測装置で、火星表面がどのような物質でできているかを調査した。02年5月には南極を中心とした高緯度地方の地表1m程度の浅いところに大量の水素分子が存在していることが確認された。この水素が酸素とむすびつき大量の水の形で存在している可能性も指摘された。また、昼夜の温度変化をうつしだした熱放射画像(赤外線)によって複雑な表面模様が明らかとなり、溶岩流や衝突盆地のようす、また風による影響を知る貴重なデータとなった。さらには、火星軌道上の放射線レベルは地球の低軌道よりも高いことや、地球近傍では未検出の太陽粒子の活動なども観測された。

また2003年6月にうちあげられたヨーロッパ宇宙機関(ESA)のマーズ・エクスプレスのオービターは、04年1月に火星周回軌道にのることに成功したが、搭載していた着陸機ビーグル2の軟着陸には失敗した。オービターは、搭載した高解像度ステレオカメラ(HRSC)をつかい鮮明なカラー3次元画像の撮影をつづけている。また、04年3月には南極の極冠中に、05年7月には北極のクレーター内で水の存在を確認した。さらに、04年10月には粒子エネルギー・質量分析器(ASPERA)の観測結果から、火星の大気は太陽風により宇宙空間へ流出していることをつきとめた。

2003年6月にうちあげられたアメリカ航空宇宙局(NASA)の無人探査車「スピリット」は、04年1月4日に火星の赤道南側にあるグセフ・クレーターへの軟着陸に成功した。同月25日には03年7月にうちあげられた姉妹車の「オポチュニティ」も、「スピリット」の着陸地点とは反対側にあたるメリディアニ平原への軟着陸に成功した。両探査車は高度な分析装置をつかって岩石の構造や成分の調査などをおこない、04年3月2日にNASAは「オポチュニティ」が、火星にかつて大量の水が液体の状態で存在していたことをしめす証拠をみつけたと発表。さらに07年5月には「スピリット」も、グセフ・クレーター内で高濃度の二酸化ケイ素(シリカ)をふくむ土壌を発見した。研究者は、二酸化ケイ素の生成に大量の水が必要なことから、水が存在した証拠だと考えた。生命が存在した証拠はみつかっていないが、NASAは大量の水が存在したことで火星にも地球と同じように生命をはぐくむ環境があった、と結論づけている。両探査車の寿命は当初3カ月とみられていたが、NASAは運用を09年いっぱいまで延長した。

2005年8月、NASAは、火星周回軌道上から大気や地表をくわしく観測することを目的に探査機「マーズ・リコネッサンス」をうちあげた。06年3月には周回軌道にのり、従来の探査機にくらべ、より低い高度から高解像度カメラをつかって精密な観測をおこなっている。その成果は、無人探査機の着陸地点の選択などに利用される。

2007年8月、NASAは、火星の北極地域に着陸し、土壌や氷をしらべることを目的とした探査機フェニックスをうちあげた。これまでの火星周回衛星の探査で明らかになった火星表層直下の氷の存在を確認することが最大の目的である。フェニックスは、08年5月に火星の北極圏、ボレアリス平原への軟着陸に成功した。フェニックスは、ステレオカメラなど従来の火星探査機の観測装置だけでなく、ロボットアームを装備しており、火星の表面を数十センチメートル掘削し、土壌のくわしい成分分析などをおこなった。08年7月、NASAは、加熱した土壌サンプルから水蒸気の放出が確認されたことから、火星には水が氷として存在していると発表した。

V. 大気

火星はひじょうにうすい大気をもち、大部分は二酸化炭素(95%)で、窒素(2.7%)、アルゴン(1.6%)、酸素(0.13%)、わずかな量の水蒸気(0.03%)、一酸化炭素(0.08%)、その他にネオンなどの希ガスで構成されている。表面の平均圧力は5~7ヘクトパスカル(hPa)近くで、これは地球表面の0.2%の大気圧に等しい。表面温度は時間や季節、緯度によって大きくことなる。夏の最大温度は17°Cに達するが、毎日の平均温度が-33°Cをこえることはない。大気がうすいために1日に温度が100°Cくらい変化する。緯度が約50度より極に近いところでは、温度が冬の間-123°Cと低いままなので、大気の中の二酸化炭素が白くこおって沈降し、極冠をつくる。この極冠も夏にはとけだし、二酸化炭素が蒸発するため、大気圧は極冠の季節的なサイクルのために、1火星年(地球の約2年)で30%ほども変動する。

大気中の水蒸気の量はごくわずかで、変動している。水蒸気の濃度は、春に後退していく極冠の端付近でもっとも高い。火星はひじょうに寒く、高地の砂漠のようである。表面温度が低く、表面圧力が低いので、火星では、水は液体の状態で存在することができない。しかし、一部の場所では表面のすぐ下に液体の水が存在しているかもしれない。

1. ダスト・ストーム

火星の気象で特徴的なものに「ダスト・ストーム」とよばれる砂嵐(すなあらし)がある。強風にみまわれて表面の砂がうごき、大気中に塵がまきあげられる現象で、年間に100個近くも発生し、火星の大気構造に大きな影響をおよぼしている。さらに、火星が近日点近くにあって南半球の熱帯緯度がもっとも強く暖められる晩春から初夏の間には「大ダスト・ストーム」とよばれるものが1、2回おこる。これは火星全体をおおうほどになり、火星表面を何週間も、ときには何カ月もかくしてしまう。

浮遊する塵はひじょうに細かいため、沈降するまでに長い時間がかかる。また「ダスト・デビル」とよばれる塵の高さが細長い円筒状に5kmもまきあげられる現象も観測されている。これらの発生するメカニズムについてはいまだよくわかっていない。

VI. 表面と内部

火星の表面を、赤道面に対して約35度の傾斜角度で2つの半球にわけることができる。南半分は古代クレーター地域で、今よりも隕石が大量に衝突していた初期のころに形成されたものである。ヘラスやアージャイル、イシデスなどといった巨大隕石の衝突で生じたと思われる大形の衝突クレーターがあるが、最大のクレーターでさえ、今はかなりの浸食または穴埋まりがすすんでいる。

火星の北半分はクレーターの数がずっと少ない。したがって表面が若く、火山の流出物で構成されていると考えられている。過去に盛んに火山活動がおこっていた場所が2カ所確認され、エリュシオン大地とタルシス隆起とよばれる。タルシスは赤道地域の西側に広がり幅は8000kmもあり、高度が20kmをこえるアスクラエウス、パボニス、アルシアという3つの巨大な火山がつらなっている。さらに西端には太陽系最大の火山であるオリンポス山がある。オリンポス山は玄武岩の火山の特徴をしめし、高度が約25kmにも達し、山裾(やますそ)は600km以上もある。現在、火星に火山活動はみられない。

火星のあちこちに、局部的な隆起や膨張による地殻の割れ目をしめすような断層などがみられる。その一方で、大規模な圧縮をしめすようなものは発見されていない。地球でよくみられる褶曲山脈がまったく存在しないことは、プレートテクトニクスがないことをあらわしている。これは、火星の地殻が地球よりも厚く、それほど熱くならなかったためと思われる。しかし、1988年に調査された赤道近くの断層崖が走向断層であることが証明されれば、なんらかのプレートテクトニクス活動を意味するものになるだろう。

2002年5月に探査機マーズ・オデッセイの観測結果から、火星の南極をふくむ高緯度地方の地下には大量の水が存在する可能性があると発表された。そのほかの地域でも表面下に氷があるのではないかという根拠は、一部のクレーターの周りをおおう花びら形の放出物の外観だった。これは崩壊し雑然とした地形の広大な地域や、北半球の高緯度の模様がえがかれた地域で多くみられる。04年3月にNASA(アメリカ航空宇宙局)は、無人探査車「オポチュニティ」が軟着陸したメリディアニ平原が、かつては大量の水におおわれた「海」であったと発表した。採取した岩石の顕微鏡写真の分析結果によるもので、(1)流水中で形成された痕跡と、(2)塩水が蒸発したあとにのこされた塩素や臭素の存在を確認したことなどを理由とした。さらに、05年7月、ヨーロッパ宇宙機関は北極付近のクレーター内にある巨大な水の氷塊と思われるものを撮影したマーズ・エクスプレスの写真を公表した。

火星の表面で目をひくもののひとつは水路で、水がひあがった川がつくる谷間によく似ている。大きな流出水路は、崩壊し雑然とした地形の地域から、突然に大量の水が放出されたことで形成されたものかもしれない。流出水路の大半は、高地となっている南半球から低地の多い北半球へとながれたように溝がある。洪水をおこした地域の氷がなぜとけたのかはまだわかっていないが、火星の46億年の歴史における最初3分の1の間に形成されたと考えられる。

小さな水路のようなものも無数に存在している。水の浸食によるものかどうかははっきりしないが、その可能性もある。今日の火星の表面では水は存在できないので、水路は、かつて火星の大気圧が高く、もっと暖かかったことの証明と考えられている。

しかし現在では、火星は風のふきあれる砂漠となっている。砂丘が広がり、ほかにも風によって形成された特徴が数多くみられる。風による堆積と浸食がすすんでいるのである。

火星の内部についてはほとんどわかっていない。大きさは地球の約半分ほどだが平均密度が地球の3分の2ほどと比較的低いことから、大きな金属の核のないことがわかる。核が存在しているとしても、それは液状ではないだろう。火星には強い磁場がないからである。タルシスのように巨大な構造のあることから判断して、火星の地殻は地球の地殻の5~6倍に相当する200kmの厚さがあると思われる。しかし、金属をほとんどふくまないために質量は地球の10分の1ほどしかない。また、現在では火山活動がみとめられず、バイキング2号着陸船につまれていた地震計では、はっきりとした火星の地震を検出することができなかった。

VII. 生命の探査

火星には生命が存在できる、あるいは存在するという考えは昔からあった。1877年、イタリアの天文学者ジョバンニ・スキャパレリは惑星全体に水路がはりめぐらされていると主張した。アメリカの天文学者パーシバル・ローエルはこれらのかすかな線状の模様が運河であるといい、知的生命が乾燥した惑星を灌漑しようとしている証拠だとのべた。

のちの探査機による観測で、火星には運河のないことがわかり、火星に生命が存在するというのも間違いであることが明らかになった。

運河がないだけでなく、かつてオアシスがあるとされていた暗い領域は緑地ではなく、スペクトルにも有機物の存在をしめすものがふくまれていなかった。これらの領域の外見が季節ごとに変化するのは植物の茂りや枯れによるものではなく、季節ごとにふく火星の風が砂や塵をふきあげるためである。

水は、表面上あるいは表面下の氷や、大気中のわずかな水蒸気や氷の結晶としてのみみいだされるのだろう。生命の存在が否定されるのは、大気の薄さや致命的な量の紫外線の放射だけでなく、過酸化水素のように光化学によってつくられる極度に酸化した物質にもさらされているからである。

バイキング着陸船によってえられた重要な情報は、土壌に有機物がふくまれていないとわかったことである。炭素質の隕石がおちるたびに、火星表面にはわずかずつ有機分子が供給されるが、蓄積することなく破壊されてしまう。バイキング着陸船がおこなった土壌分析の結果からは、生命の存在をしめす有機物はなにもみつかっていない。

もっとむずかしい問題は、火星に生命が存在したことがあったかどうかである。1996年8月にNASA(アメリカ航空宇宙局)が、84年に南極大陸で発見された火星の隕石に約36億年前の火星に微生物が存在したという証拠を発見したと発表し、大きな話題ともなった。また火星には気候変動があったことと、かつての大気は今より暖かく厚かったということから、完全には否定できない。この問いにこたえるためには、火星の地表下のサンプルを注意深く採取し、詳細な分析をするため地球にもってかえらなければならないだろう。NASAは2030年ごろに火星への有人飛行を計画している。現在、その基礎段階ともいえる無人探査計画がNASAや日本の宇宙航空研究開発機構などによってすすめられている(→宇宙探査の「火星」)。