| III.
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性質 |
硫酸の作用には、酸としての作用と、酸化剤としての作用とがある。硫酸を水で希釈した希硫酸は酸としての作用が強い。水溶液中では硫酸分子の大部分が水素イオンH+を分離しているため、強酸としてはたらく。たとえば、鉄Feは酸化されて、硫化鉄(II)FeSO4にかわり、水素Hを発生する。これは、亜鉛やスズなどの金属でも同様である。
これに対して濃硫酸は酸化剤としての作用が強い。とくに加熱した濃硫酸は最大の酸化力をもち、銅や銀、水銀、鉛などの不活性な金属さえも熱濃硫酸には溶解する。ただし金と白金族元素は、熱濃硫酸にとけない。たとえば、銅Cuと熱濃硫酸による酸化反応では、硫化銅(II)CuSO4にかわり、水H2Oと二酸化硫黄SO2が発生する。
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脱水作用 |
濃硫酸には強力な脱水作用があるが、これは硫酸分子が水分子と強く結合するためである。水をふくまない炭水化物からも、水素原子と酸素原子を2対1の比率でうばい、化学的には水分子に相当する物質をうばう。濃硫酸に木、綿、砂糖、紙をひたすと、黒く炭化するのはこのためである。濃硫酸は空気中の水分を吸収するため、乾燥剤としても利用される。
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