| マンガン | 項目ビュー | ||||
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| III. | 用途 |
マンガンが単独の金属として使用されることはほとんどないが、合金のかたちではひろく利用されている。軟マンガン鉱と鉄鉱石に炭素をくわえ、溶鉱炉で処理すると、マンガンと鉄の合金がえられる。フェロマンガン(マンガン70~80%)、鏡鉄(マンガン12~33%)などがその代表だが、これらの合金は製鋼の際に添加され、鉄鋼から酸素や硫黄を除去する脱酸、脱硫剤としてはたらく。またマンガンの添加は、鉄鋼の硬度を高める。→ 製鋼
鉄以外の金属との合金もひろく利用されており、マンガン青銅(マンガン、銅、スズ、亜鉛)は海水による腐食をうけないので、船舶のスクリューに使用される。マンガニン(マンガン、銅、ニッケル)は温度による電気抵抗の変化が小さいので、電気測定器にもちいる標準抵抗線として利用される。マンガン、亜鉛、鉄をふくむ酸化物MnZnフェライトは、強力な磁性材で、テレビ受像機、電話機にもちいられる。
化合物の二酸化マンガンMnO2は天然には軟マンガン鉱として産出するが、実験室では硝酸マンガンMn(NO3)2の加熱によってえられる。二酸化マンガンは黒色の粉末で、乾電池をはじめ、塗料、ワニス、ガラスや陶磁器の着色剤などに利用され、酸化剤として塩素やヨウ素の製造にも使用される。硫酸マンガンMnSO4はピンク色の結晶で、二酸化マンガンと硫酸との反応でつくられ、木綿の染料として利用される。過マンガン酸カリウムKMnO4、過マンガン酸ナトリウムNaMnO4は、どちらも赤紫色の結晶で、それぞれマンガン酸カリウムK2MnO4、マンガン酸ナトリウムNa2MnO4の酸化で生じ、酸化剤、消毒薬に利用される。
元素記号Mn。原子番号25。原子量54.938045。周期表(→ 周期律)7族に属する。融点1244°C。沸点2060°C。密度7.43g/cm³(25°C)。モース硬度6。地殻中の存在量は1060ppm。