植物
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植物
II. 植物界の特徴

植物は多細胞の緑色の生物で、真核細胞(細胞)からなり、細胞は主としてセルロースでできた比較的かたい細胞壁にかこまれている。植物のもっとも重要な性質は光合成の能力、すなわち光エネルギーを化学エネルギーへ変換することによってみずから栄養をつくる能力があることである。光合成は、緑色の葉緑素をふくむ葉緑体とよばれる色素体(細胞小器官)でおこなわれる。なかには、葉緑素がなく、死んだ生物や生きている生物から栄養を吸収して、栄養的には腐生性または寄生性の植物もあるが、これらも植物体から進化したものであることがその精妙な構造からわかる。

菌類も真核生物で、長い間植物界に属するとされてきたが、葉緑素と色素体がなく細胞壁がセルロースでなくキチンをふくんでいることから、現在では別の界に分類されている。菌類は自分自身で栄養を生産せず、ほかの生物体から吸収する。

藻類の仲間も、多くが真核生物であることと、ほとんどがかたい細胞壁をもち光合成をおこなうことから、以前は植物界に分類されていた。しかし色素、細胞壁、形態にさまざまなタイプがあることから、現在では、植物に似たものと、そうでないものの2つの別の界に属すると考えられている。藻類の1門である緑藻類(緑色植物)は、葉緑素、細胞壁、細胞の構造の細部が植物に似ていることから、植物界は緑藻類から生じたと考えられている。

動物界も多細胞の真核生物だが、ほかの生物体を食べることで栄養をとるという点で植物とまったくことなる。菌類のように栄養を吸収するのではなく口で摂取し、かたい細胞壁がなく、少なくともある生育段階で感覚の機能をもつことによって運動するのがふつうである。