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銅と亜鉛の合金で、真鍮(しんちゅう)ともいう。黄銅は銅よりもかたく、延性・展性にとむのでハンマーでたたくと、うすい板にすることができる。以前は銅合金のすべて、とりわけ、スズとの合金をブラスとよんでいた。古代のブラスはおそらく銅とスズのものであったろう。日本や中国では、銅とスズ合金は青銅という。近代の合金は16世紀ごろつかわれるようになった。黄銅の展性は含有物や温度によって変化し、異物金属がごく少量混入しても変化する。亜鉛の含有率が大きくなるほどもろく、45%以上では実用の材料にはならない。ある種の黄銅は加熱すると展性が増大し、別の種類の黄銅は冷却すると展性をもつ。また、いかなる温度でも展性をもたない黄銅もある。いかなる黄銅も融解点近くの温度になるとすべてもろくなる。
黄銅をつくるためには、るつぼや反射炉または電気炉の中に、銅と亜鉛を直接まぜて熱をくわえる。インゴット(鋳塊)がさめるとまきとる。棒状またはシート状のものを竿(さお)状にまきとったり、細長く切ってひきだすとワイヤーにすることができる。金管楽器主体の音楽隊をブラスバンドというのは、楽器の材料に黄銅が多くつかわれているためである。