| 金(鉱物) | 項目ビュー | ||||
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| III. | 存在 |
金は希少な金属元素で、分布は全世界のひろい範囲におよんでいる。金の大部分は金属状態の自然金として、石英の鉱脈にまじって産出する。黄鉄鉱などの鉄鉱石や、黄銅鉱、方鉛鉱などの銅や鉛の鉱石中に微量の金がふくまれることも多い。これらの微量の金は、金属精錬の際に、副産物として容易にとりだすことができる。川底などの沖積層からは砂金が産出することがあるが、これは石英の鉱脈が風雨によって浸食され、ふくまれていた金が河川に流出して形成された、堆積物による砂礫(されき)鉱床である。
自然金は純粋な金ではなく、多くはコハク色の銀との合金で、エレクトラムとよばれる。天然に存在する金の化合物は、大部分がテルルとの化合物であり、カラベラス石AuTe2、シルバニア鉱(AuAg)Te4などが知られている。
まれに鉱脈や河床などから大きな自然金の塊が発見されることがあり、これらはナゲットとよばれる。これまでに知られている最大のナゲットは、1872年にオーストラリアで産出したホルターマン天然金塊(重さ約213kg)である。それに先立つ69年にやはりオーストラリアで発見され、「ウェルカム・ストレンジャー」と名づけられた約71kgのナゲットは、最高純度の天然金塊である。
金は、海水中にも、ごくわずかにふくまれる。とけている金は0.000004ppmといわれ、海洋全体では、550万tに達すると推定されるが、濃度が極端に小さいため、採取は困難である。海水からの金採取にかかる費用は、採取された金の価格を大きく上まわることになろう。