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| VI. | 歴史 |
起源については次の3つの説があるが、どれも確実な根拠があるとはいえない。(1)長い棒で氷上のボールを打つオランダのヘトコルフェンという競技が変化したという説。(2)スコットランドで牧童たちが先のまがった木の枝で小石をとばしてあそんだのが始まりとする説。(3)ベルギーあるいはフランス北部のコールという球技が変化したものとする説。しかし、現在おこなわれているゴルフの原型は、15世紀半ばのスコットランドではじまったとみられている。1457年、弓術訓練を放棄してプレーに興じる熱狂ぶりに、スコットランド議会がゴルフ禁止令を出したとの記録がのこっている。とくに王室にはゴルフ愛好家が多く、やがてイングランドにもつたわった。
1744年、スコットランドの首都エディンバラにゴルフクラブが誕生、ここで13カ条のルールがきめられ、はじめて競技がおこなわれた。本格的なクラブとしては54年に創立されたセントアンドリューズ・ゴルフクラブがあげられる。同クラブは1834年、イギリス国王ウィリアム4世によって、ロイヤル・アンド・エンシェント・ゴルフクラブ(R&A)の名称とともにイギリス全土のクラブ組織を統括する権限もあたえられた。現在、R&Aは世界のゴルフの総本山ともいうべき存在で、全米ゴルフ協会(USGA)と協議のうえ4年ごとにルールをみなおすなど、ルールに関するあらゆる権限をもっている。
こうして組織が整備されて各地で競技会が開かれるようになり、1860年には世界最古の歴史をほこる全英オープンThe Openがはじまった。
イギリスで発達したゴルフはやがてアメリカへ移入され、1888年、アメリカ最初のゴルフクラブ、セントアンドリューズ・ゴルフクラブがニューヨーク州ヨンカーズにつくられた。94年には、ここで初のオープン競技がおこなわれ、アメリカ・ゴルフ協会も設立される。そして翌95年には、同協会主催の第1回全米オープン選手権が開催される。その後、1916年にはアメリカ・プロゴルフ協会(USPGA)が設立されて第1回全米プロ選手権が開催されるなど、アメリカのゴルフは本場イギリスをしのぐ勢いで発展していった。初期のアメリカ・ゴルフ界の頂点にたったのがボビー・ジョーンズである。30年に全英アマチュア、全英オープン、全米オープン、全米アマチュアの順に優勝、終生アマチュアではあったが、前人未到の年間グランドスラムを達成し、ゴルフ人気をいやがうえにも高めた。
第2次世界大戦後もアメリカを中心にゴルフ人気は高まりつづけた。とくに1950年代後半の、アメリカのアーノルド・パーマーの活躍は、テレビ中継が開始されたばかりの時期で抜群の人気をあつめた。さらにそこへ南アフリカのゲーリー・プレーヤー、アメリカのジャック・ニクラウスがくわわって「世界のビッグ3」時代が到来し、ゴルフの大衆化がすすんだ。以後、4つのメジャー・トーナメントを軸とするアメリカ・ツアー、ヨーロッパ・ツアーなどに世界じゅうのゴルファーが参加し、プロゴルフの世界は大きな広がりをみせている。
ゴルフへの女子の参加は19世紀末ごろにはじまり、1893年にはイギリスで女子のゴルフ連盟が設立されている。しかし本格的に浸透しはじめたのは第2次世界大戦以後のこと。1946年に全米女子オープン選手権がスタートすると、女子ゴルフでも本格的なトーナメント・ツアーがくまれるようになり、現在では男子におとらない人気がある。