| アメリカ先住民 | 項目ビュー | ||||
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| III. | 最初の移住 |
シベリア北東部から最初の移住者たちがベーリング海峡をこえてアラスカにきたのは、現在のところ、1万5000~1万4000年前とする説がもっとも確実とされている。しかし、3万年以上前とする説や2万5000年前ごろとする説などもある。先住民らは第4氷河期の海退(→ 海進と海退)によってできたベーリンジア(ベーリング陸橋)をわたってきたが、そのとき旧石器時代末期の骨角器や打製石器の製作技術をもっていた。おそらくは100人程度のバンドという集団をつくり、魚をとったりトナカイやマンモスの狩猟をしてくらしていた。ずっとのちのイヌイットやエスキモーのように、皮や毛皮でアノラックのような防寒服をつくることも知っていただろう。また、短い夏にはいくつものバンドがあつまって宗教的な儀式をおこない、物を交換したり、ゲームをして遊んだりもしたことだろう。獲物についての新しい情報が交換され、その情報を頼りにアラスカの奥へ、そしてついにはアメリカ大陸のもっと南へと進出してゆく狩猟民がいた。
南北アメリカ大陸でよく知られている最古の人類文化は、北アメリカの1万5000~1万4000年前ごろから8000年前ごろのパレオ・インディアン文化である。なかでもクロービス文化はもっとも古い文化のひとつで、現在のアメリカ南西部を中心にクロービス型尖頭器(せんとうき:ポイント)とよばれる石器をつかう人々が大型動物の狩猟をおこなっていた。それは約1万1500年前以降のことで、それから少しおくれて1万1000年前ころには同じような狩猟文化であるフォルサム文化があらわれた。
ベーリング海峡をこえた人々の子孫は急速に南方に広がり、数をふやし、南北アメリカの多様な自然環境と温暖化する後氷期の気候に適応し、さまざまな文化をつくりあげた。南アメリカでは、チリ南部のモンテ・ベルデ遺跡でマストドンの骨などとともに約1万2500年前にさかのぼるといわれる石器類がみつかり、すでにこの時点で南アメリカ南端近くまで彼らが到達していたと考えられる。