ホウ素
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ホウ素
II. 性質

室温では比較的安定しており、空気中での酸化は表面のみにとどまる。ただし、赤熱状態では空気中の窒素、酸素と直接に反応し、窒化ホウ素BN、酸化ホウ素B2O3を生成する。そのほか高温では多くの元素と反応し、金属とはホウ化マグネシウムMg3B2などのホウ化物をつくる。ホウ素は3価の原子価をもち、周期表上でのホウ素の位置からすればアルミニウムのような性質をしめすはずだが、実際のホウ素の化学的性質は、むしろ炭素やケイ素に近い。

多くのホウ素化合物のなかでもきわめて特異なものはボラン(水素化ホウ素)である。ボランの分子は特殊な構造をもち、1個の水素原子が2個のホウ素原子と結合している。分解や燃焼でこの結合が切断されると、大きな熱エネルギーが放出される。これまでにジボランB2H6、テトラボランB4H10、ヘキサボランB6H10など数種類のボランが合成されているが、多くは毒性があり、独特の臭気をもち、空気にふれると爆発的に酸化され、水とも反応して水素を発生する。燃焼で放出されるエネルギーが炭化水素よりも大きいため、ロケット燃料につかわれる。