| 国際法 | 項目ビュー | ||||
| 印刷するには、[ファイル] メニューの [印刷] をクリックします。 | |||||
| III. | 現代国際法の形成 |
第1次世界大戦を契機に勃興(ぼっこう)した民族自決主義により、それまで欧米諸国以外で従属的な地位にあまんじてきた地域で新たな国家がつくられ、国際社会に登場するようになった。さらに第2次世界大戦後には、アジア、アフリカ地域における民族解放闘争の進展の結果、それまで以上に多数の新独立国が国際社会に参加し、ラテンアメリカ諸国とならんで国際法の変革を要求するようになった。こうして形成されつつある現代国際法には、次のような特徴がある。
第1に、現代国際法は、植民地支配を違法なものとし、社会経済構造や法制度、文化的伝統、経済発展段階のいかんを問わず、すべての国家の平等な国際法主体性を承認している(主権平等原則:国際連合憲章第2条1項)。この転換をもたらしたのは、自決権がすべての人民の国際法上の権利として確立したという事実である(同第1条2項)。この関連で、それまでいわば国家の陰にかくされてきた個人が、たとえば、国際人権保障といったかたちで、国際法の舞台に登場してきたこともみのがせない(たとえば「市民的及び政治的権利に関する国際規約の選択議定書」第1条)。
第2に、平時国際法と戦時国際法という二元的な構造をもっていた伝統的国際法に対して、現代国際法はいわば平時法に一元化されている。この転換は武力行使違法化の結果で、第1次世界大戦後の国際連盟規約にはじまり、第2次世界大戦後の国際連合憲章(第2条4項)にいちおうの結実をみせた。