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| II. | 抗原と抗体 |
抗原とよばれる異物が体にはいってくると、免疫系がこれを発見し、抗体の合成にむけて活動しはじめる。リンパ球は異物表面の分子の形にぴったりした分子配列をもつ抗体をつくって異物と結合する。よく知られている抗原は、細菌やウイルスのタンパク質成分である。これらは感染によって体にはいってきたり、抗体をつくるように刺激するようなワクチンの接種(→ 免疫法)によって体内にいれられる。
抗体が、細菌、ウイルスあるいは毒素の表面に結合すると、これら有害なものは中和されたり排除されたりする。その方法には(1)直接、活性をうしなわせる、(2)他の血球が有害なものを食べたり、こわしたりできるようにする(→ 食作用)、(3)有害なものの表面を弱くして、他の血液タンパク(補体など)の有害なものをこわす作用をうけやすくする、の3つがあり、これらのうちのどれかか、あるいはすべてによることがある。動物は、さらされたことのない物質に対する抗体はもっていないが、未知のどんな異物にもぴったり分子配列が適合する、豊富な種類の抗体をつくることができる。
多発性硬化症や全身性エリテマトーデスなどでは、まちがって自己の正常組織の成分に対する抗体を自分でつくってしまう(→ 自己免疫疾患)。ウイルスが免疫機構をみだすこともある。