ケイ素
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ケイ素
III. 用途

高温で融解したケイ素には還元剤の働きがあり、製鉄では溶融した鉄に微量のケイ素をまぜて酸素をとりのぞく。またケイ素鋼など合金の成分としても利用される。ケイ素を0.5~4%ふくむケイ素鋼は、変圧器の鉄心用磁性材に利用される。

ケイ素は半導体で、室温での電気抵抗は金属と絶縁体の中間の値をとる。また金属とことなり、電気抵抗は温度の上昇とともに減少する。ケイ素の電気抵抗はドーピングとよばれる不純物をまぜることで調節される。この電気的特性を調節できる性質と、ケイ素の資源的な豊富さとによって、ケイ素をトランジスターや集積回路に利用するエレクトロニクス工業は大きな進展をみせた。また、近年の世界的なパソコンブームでシリコン半導体の需要が急増するなど、用途はますます広がりをみせている。エレクトロニクス

ケイ素およびケイ酸塩はガラス、うわぐすり、エナメル、セメント、陶磁器、その他各種の工業の原料として広範囲に利用される。石英の溶融によって製造される石英ガラスは膨張係数が低く、ほとんどの化学物質と反応しないので、耐熱器具、実験器具に使用されるほか、光ファイバーの原料につかわれる。シリカゲルはケイ酸をゲル化したもので、水分などをよく吸収するので、乾燥剤として使用される。

炭化ケイ素、窒化ケイ素はひじょうにかたく、研磨材や切削工具にもちいられる。そのほか、いわゆるニュー・セラミックスとして、耐熱性、耐摩耗性を必要とする構造材などに利用される。

ほかに、ケイ素はケイ素樹脂の原料として重要である。耐食性、耐熱性、絶縁性にすぐれたこのポリマーは、ひじょうにひろい用途をもっている。

元素記号Si。原子番号14。原子量28.0855。周期表(周期律)の14族に属する。結晶性ケイ素の融点1420°C、沸点約3280°C、硬度7。結晶性ケイ素の密度2.336g/cm³(20°C)。