熱力学
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熱力学
II. 熱力学の第0法則

経験による事実を実証する方法をとる経験科学では、用語は日常的な言葉をつかうことが多い。温度という言葉もそうで、常識的にわかるが、非数学的な言葉のゆえの不正確さになやまされる。熱力学の第0法則とは、この温度について、経験的ではあるが明確な定義をしたものである。

熱力学の第0法則では、2つの系のそれぞれが熱平衡状態にあり、それぞれがさらに第3番目の系と熱平衡状態にあるとすると、最初の2つの系もまた、たがいに熱平衡状態にあることになる。この熱平衡状態のときに共有している物理量が温度である。

もし系がある一定の温度をもった無限に大きい環境と接触しているならば、その系は徐々にその環境と熱平衡に、つまり同じ温度に達する(いわゆる、このような無限に大きいという数学的概念をもった環境を熱だめとよび、実際にこの環境は考えている系にくらべてじゅうぶん大きい場合のみを考慮している)。

温度は温度計とよばれる器具などをつかってはかられる。温度計には、たとえば純水の凝固点や沸点を特定できるようになっていて、それらを等間隔に区切った目盛りがしるされている。ある系の温度を知りたい場合には、温度計をその系に接触させることで容易にえることができる。ただしその系は温度計にくらべてじゅうぶん大きくなければならない。