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| III. | ジェット推進の力学 |
実際のジェットエンジンは風船ほど単純ではないが、原理は同じである。ジェットエンジンでは、圧力差よりも、ジェット気流がエンジンをはなれるときの速度を、大きくすることが重要になる。そのために、気体をジェットの形で後方に高速にながすように、エンジン内部の力を強くする必要がある。ニュートンの第2法則(→ 力学)によれば、この力は気体の運動量の増加率に比例する。ジェットエンジンに関していえば、気体の質量に、後方に噴出するジェットの速度をかけた数値に比例する。ニュートンの第3法則によれば、すべての力は大きさが同じで、向きが反対の反作用をともなうので、後方への力は、反作用として前方へむかう力を生じる。
この力が推力となるのである。したがって推力の大きいジェットエンジンは、大きな質量の流れと大きなジェットの噴出速度を必要としている。これを達成するためには、燃焼によって、エンジンの内部圧力をふやし、気体の体積をふやさなければならない。