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| IX. | 太陽系 |
ニュートンの万有引力の法則は、ケプラーの楕円運動の法則を説明するために、太陽と惑星の間には引力がはたらいている、と仮定している。それはまた、惑星どうしや、太陽と彗星のようなほかの天体との間にも、小さな力がはたらいていることを意味している。惑星間ではたらく引力のために、惑星の軌道は単純な楕円運動からずれてしまう。ニュートンの理論をもとに予測されるそうした不規則性の多くは、望遠鏡でなければ観測できない。→ 太陽系
惑星の位置の観測は、より正確な観測装置と写真技術の開発によって改善された。また、数値計算によって、何年も先の惑星の位置をほぼ正確に予測することができるようになった。このような計算にはコンピューターがもちいられている。
望遠鏡の使用によって、太陽系の新しい仲間が数多く発見された。イギリスの天文学者ウィリアム・ハーシェルが1781年に発見した天王星、イギリスの天文学者ジョン・アダムズとフランスの天文学者ルベリエがそれぞれ単独で1846年に発見した海王星、アメリカの天文学者クライド・トンボーが1930年に発見した冥王星などがある。
衛星の数は、惑星探査機が外惑星を調査することによりふえてきている。2007年9月現在、地球の衛星は1個、火星は2個、木星は63個以上、土星も63個以上、天王星は27個、海王星は13個がわかっているが、これらの数はすぐれた観測がなされるにつれて、さらにふえていくかもしれない。
13万個以上の小惑星の軌道が確認されているが、その大部分が火星と木星の軌道の間をまわっている。また数千の彗星のリストができている。太陽系内には無数の小さな天体が、石質あるいは金属質の流星として存在している。→ 小惑星:彗星:食:月:太陽
1814年にドイツの物理学者ジョゼフ・フラウンホーファーが分光器を発明し、化学元素により独特のスペクトル線をしめすことが発見されたおかげで、遠い天体の化学分析と物理的研究が可能になった。惑星と恒星のスペクトル分析によって、天体も地球上と同じ化学元素でつくられていることがわかった。分光研究はまた、天体の表面温度、表面重力、天体運動などについて、手掛かりをあたえてくれる。→ スペクトル:分光学
1970年代と80年代に、水星、金星、火星、木星、土星、天王星の化学的・物理的データをえるためにうちあげられた無人探査機によって、土星の環と、木星、土星、天王星の新しい衛星が発見された。これらの無人探査機はまた、太陽系のほかの惑星には生命が存在しないことをしめす情報ももたらした。これらの惑星は温度が高かったり低かったり、乾燥しすぎていたり、あるいは生命にとって有害な大気をもっている。