腐食
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腐食
II. 鉄のさび止め

鉄のさびをふせぐ方法としては、合金化、金属被膜、非金属の被膜の3種類がある。

1. 合金化

合金化では鉄そのものに化学的な耐食性がそなわり、他の方法にくらべてもっとも防さび効果が高いが、高価な方法である。ステンレス鋼はその好例で、鉄とクロムの合金を主体に、ニッケルなどの成分をくわえて製造される。ステンレス鋼はひじょうにさびにくく、さらに熱濃硝酸など腐食性の化学薬品に対しても耐性がある。

2. 金属被膜

金属被膜による方法は、合金にくらべて効果はおとるが、より安価である。鉄板表面を亜鉛の被膜でメッキした亜鉛メッキ鉄(ガルバナイジング)がその代表例であり、傷や磨耗で内部の鉄が露出した場合にも、防さび効果をもつ。これは亜鉛が鉄より高い化学反応性をもつためで、イオンをふくむ天然水が付着すると、亜鉛と鉄の間に微少な電位差が生じ、化学電池と同じ作用で亜鉛の溶出がおこる。その結果、亜鉛が先に腐食され、亜鉛のすべてが消費されるまで、鉄は保護されることになる。クロムやスズなど、鉄よりも反応性の小さい金属で被覆した場合には、被覆が完全なうちは鉄が保護される。しかし亜鉛メッキ鉄とは逆の電位差が生じるので、傷などで内部の鉄が露出すると、被覆金属よりも先に鉄が溶出し、鉄の腐食が急速に進行する。

3. 非金属の被膜

非金属の被膜はもっとも安価で、もっともひろく利用される方法である。この方法では、非浸透性の物質で鉄の表面をおおい、空気や水との接触をふせぐ。被膜が完全なうちは防さび効果があるが、被膜が損傷すると、損傷箇所からさびが発生する。腐食の進行速度はふつう、被膜がない場合とそれほどかわらない。焼結したエナメルは、非金属の被膜のなかでもっとも防さび効果が高い。また、もっとも安価なものは、赤色酸化鉛PbO3のような塗料である。