ビール(飲料)
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ビール(飲料)
III. 醸造法

ヨーロッパ諸国やアメリカのビールは、それぞれ味や中身がいちじるしくちがうが、醸造の方法はかわらない。アメリカではビールといえば一般にラガービール(販売前にしばらく貯蔵したもの)をさし、成分は、おおよそ水分90%、アルコール3.5%、炭酸ガス0.5%、タンパク質、炭水化物、ミネラル、香料からなるエキスが6%となっている。

まず、オオムギを水にひたして発芽させ、麦芽にかえて加熱して乾燥するが、乾燥すると麦芽に香りと焦げ色がくわわる。次に麦芽と米などの副原料を粉砕して温水をくわえてまぜ、発酵させる。その後、この麦汁を濾過(ろか)し、ホップをくわえて煮沸後、ホップかすと澱(おり)をのぞいて5~10°Cに冷やし、酵母をくわえて発酵させる。酵母は麦汁中の糖分をアルコールと炭酸ガスに分解し、若ビール(Green Beer)になる。若ビールは未熟で味にまろやかさがないが、少量の酵母をくわえて1カ月貯蔵すると熟成して澄んでくる。ふたたびフィルターで濾過して酵母と濁りをのぞき、瓶や缶、樽(たる)につめ出荷される。

ビール用のオオムギには、粒が大きくデンプンの多い二条オオムギと、小粒で酵素の力の強い六条オオムギがあるが、おもに二条オオムギがつかわれている。なかにはコムギをつかったものもある。醸造の際にビールの10倍の水がいるといわれる。水質もビールの味をきめる重要な要素であり、淡色ビールには軟水が適する。産地によりビール醸造に適した水があり、このようなビールには生産地の名前がつけられることが多い。たとえば、ミュンヘン、ピルゼン、ミルウォーキーなどである。ホップは乾燥させた雌花をつかうが、ビール特有のほろ苦さと香りをつけ、色をよくして保存性をます働きをする。