| コスタリカ | 項目ビュー | ||||
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| IV. | 経済 |
経済は農業に依存してきたが、1960年代以降に製造業が成長し、90年代に入ってコンピューター関連の産業が大きく発展した。エコツアーなどの観光産業も大きな外貨獲得源となっている。国民生活は全体的にラテンアメリカ諸国の中では高水準にあり、中産階級の占める割合が大きい。2006年のGDP(国内総生産:→ GNPとGDP)は222億米ドル、1人当たりは5053.50米ドル(2006年)である。
| 1. | 農業 |
国土の10%(2003年推計)が耕地で、バナナのプランテーションをのぞくと、農業の経営規模は小さい。代表的な農作物はバナナのほか、サトウキビ、コーヒーである。バナナは沿岸地方で生産されるが、これはアメリカ資本のプランテーション栽培である。19世紀末から20世紀初頭にかけて、アメリカのユナイテッド・フルーツ社(現、チキータ・ブランズ・インターナショナル社)が太平洋岸に世界最大のプランテーションを開設し、バナナの輸出港としてケポスとゴルフィトを開いた。コーヒーはおもにメセタセントラルで栽培され、近年は輸出用のパイナップルの生産もふえている。
このほかの農作物に、トウモロコシ、カカオ、米、野菜、タバコ、綿花などがある。牛、豚、ニワトリの飼育もおこなわれる。
| 2. | 鉱工業 |
西部では金と銀が採掘され、マンガン、ニッケル、水銀、硫黄の埋蔵も確認されているが、開発はすすんでいない。石油もみつかっているが、これも未開発のままである。海水から塩が生産されている。
工業の中心はコンピューター関連のエレクトロニクス産業である。1990年代後半に中南米の生産拠点としてアメリカのインテルが進出、現在ではマイクロプロセッサーなどの製品が輸出の大きな柱に成長した。そのほか、化学製品や薬品、紙、繊維製品などの製造、コーヒーやチーズの加工、製材などがおこなわれる。総発電量は2003年で年間77.3億kWh、その79%が水力発電による。原子力発電はおこなわず、地熱発電や風力発電に力をいれている。
| 3. | 通貨と外国貿易 |
通貨単位はコロン(1コロン=100センティモ)。1950年に設立されたバンコ・セントラルが通貨発行銀行で、外貨準備もおこなっている。2003年における輸入総額は73億8814万1100米ドル、輸出総額は58億39万6800米ドルだった。おもな輸出品はマイクロプロセッサーなどのコンピューター部品、バナナ、コーヒー、パイナップル、医療機器、化学薬品、繊維、砂糖など、輸入品は工業用原料、エレクトロニクス用部品、機械類、化学薬品、原油、食料品など。貿易相手国は、アメリカ合衆国、オランダ、メキシコ、ドイツ、日本、グアテマラ、ベネズエラ、ブラジルなどである。
1963年に中米共同市場に参加したことで中央アメリカ諸国との貿易は増大したが、その後、共同市場の重要性はむしろ低下している。95年、ACS(カリブ諸国連合)の設立に参加した。自由貿易をめざす同連合には、CARICOM(カリブ共同体・共同市場)諸国と、カリブ海に面するラテンアメリカ12カ国が参加している。2004年5月にはアメリカと、コスタリカをふくむ中米5カ国が中米自由貿易協定(CAFTA)に調印。カナダ、メキシコ、チリ、ドミニカ共和国やCARICOMと自由貿易協定(FTA)をむすんでいる。
| 4. | 交通 |
鉄道の総延長は950km(2005年)で、サンホセと両海岸地方をむすぶ。道路の総延長は3万5330km(2004年)で、その24%(2004年)が舗装されている。パン・アメリカン・ハイウェーが約680kmにわたって国内をはしる。サンホセは高原地帯にある周辺の諸都市と道路でむすばれている。
航空路では、国内航空会社数社が国内線を運航している。サンホセ近郊にあるフアンサンタマリア国際空港には、コスタリカ航空のほか外国の航空会社がのりいれている。
| 5. | コミュニケーションと労働 |
コスタリカには30局以上のラジオ局と、国営と民放のテレビ局が数局ある。日刊紙はラ・ナシオン、プレンサ・リブレ、ラ・レプブリカなど7紙(2004年)で、発行部数は32万部(1996年)である。電話は1000人当たり321回線(2005年)となっている。
2005年の総労働人口のうち、15%が農業に、22%が製造業に従事している。そのほかは公務員や民間のサービス業などの就労者である。労働運動はあまり活発ではない。