ギリシャ
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ギリシャ
VII. 政治

1968年9月に臨時軍事政権は、王の権利を大幅に削減しながら王家の世襲存続を承認する新憲法を公布した。しかし73年6月1日の閣僚会議で王制は廃止され、共和国となることを宣言した。74年7月に軍事政権は崩壊し、文民政権が復活。同年12月の国民投票で王制の復活は否認され、75年6月、共和制の新憲法が発効した。

1. 行政と立法

1975年の新憲法により、大統領が国家元首。軍の最高司令官でもある。大統領は議会で選出され、任期は5年。議会の最大政党から首相を指名し、その首相が選出した内閣を承認しなければならない。86年の憲法改正で大統領権限が縮小され、首相の罷免権、議会の解散権、戒厳令の発令権をうしなったが、法案の議会への差し戻し権、国民投票実施権はもつ。

国会は一院制で、議席数は300。4年ごとに国民の普通選挙で選出される。議会は、過半数の議決で大統領による法案差し戻しを無効にすることができ、3分の2以上の賛成をもって大統領を弾劾することができる。

2. 司法と政党

通常の民事および刑事事件はまず裁判所で審理され、そこから上訴のための裁判所、最後は最高裁判所にもちこまれる。1975年の憲法で憲法問題をあつかう特別最高法廷を設置した。最高裁判所と特別最高法廷をふくむ上級裁判所の判事は、下級裁判所から人員が昇進して終身その職務につき、有罪が確定したときにのみ解任される。

1975年の憲法は「政党を結成し、参加する自由」を保障している。中道右派の新民主主義党(ND)と中道左派の全ギリシャ社会主義運動(PASOK)が2大政党で、ほかに、共産党(KEE)、左翼政党の連立である左翼進歩連合(SYN)などがある。政党は政策よりも強力な指導者を求心力としてきた。

3. 地方自治

行政上13の地方に分割され、さらに51の県にわかれる。県知事は直接選挙で選出される。自治区アトス山の場合は、20の修道院から選出された代表が交替で行政にあたり、修道院外の公共の規律を管轄する官吏は政府が任命する。市町村の首長と議会の議員は直接選挙で選出される。

4. 防衛

18歳の男子に兵役義務が課せられ、兵役拒否はみとめられていない。徴兵期間は兵種に応じて12~15カ月。2004年の兵力は陸軍が11万人、海軍は1万9250人、空軍は2万3000人。1978年以降、女性も、一部でうけいれられている。

5. 国際機関

ギリシャは国際連合、ヨーロッパ委員会、OECD(経済協力開発機構)の設立時からのメンバーである。1972年にはNATO(北大西洋条約機構)、75年には全欧安保協議会(現在のヨーロッパ安全保障協力機構)に加盟した。81年、EC(ヨーロッパ共同体。現EU)に加盟。92年にはEU(ヨーロッパ連合)の防衛組織であるWEU(西欧同盟)の10番目のメンバーとなった。