ロマン主義(文学)
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ロマン主義(文学)
II. ロマン主義の源流

新古典主義や啓蒙主義の普遍的、合理的傾向に対し、個人の内面の感情を重視し、非合理的なものを志向する潮流はすでに18世紀にみられた。そのような潮流としては、ドイツ文学における反啓蒙主義的な文学運動シュトゥルム・ウント・ドラング、人間の原初の自然状態を理想化したルソーの自然思想、「オシアン作」とされた古代ケルト(ケルト人)の憂愁をおびた物語詩に対する熱狂、感傷小説における感情崇拝、シェークスピアの再評価、恐怖と怪奇にみちたゴシック小説の流行、イギリスのメランコリックな墓地派の詩、古いバラードやロマンスへの関心があげられる。これらの潮流は、後につづくロマン主義を準備した。

一方、産業革命の進展による社会の近代化、フランス革命のとなえた自由の精神、ナポレオン戦争がもたらした英雄崇拝や国民意識の覚醒は、ロマン主義が成立する社会的背景となった。