| ウクライナ | 項目ビュー | ||||
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| IV. | 経済 |
ウクライナは鉄工業や重化学工業が盛んな工業国で、鉱業、製造業、建設業をふくむ第2次産業がGDP(国内総生産)に占める割合は34.6%(2006年)、従事者は労働人口の24%(2005年)にのぼる。工業は、豊富な鉱物資源によっており、とくにドネツ炭田の石炭とクリビイリフ鉄山の鉄鉱石は、帝政ロシア時代から工業の発展に貢献してきた。
肥沃なチェルノーゼムにおおわれたウクライナは、かつて「ヨーロッパの穀倉」とよばれた農業国でもある。コムギ、オオムギ、ジャガイモ、テンサイなどを栽培し、穀物、砂糖、ヒマワリ油などの農産物を輸出している。
石炭、石油、天然ガスの生産量の減少でエネルギー資源にとぼしく、石油と天然ガスは、おもにロシアからの輸入にたよっている。ロシアはエネルギー資源を武器に強硬な外交を展開し、2006年1月には、ウクライナ向け天然ガスの供給を一時停止した。電力は、石炭を中心とする火力発電と原子力発電でまかなっており、総発電量の49%(2003年推計)を火力発電が、45%を原子力発電が占める。きびしいエネルギー事情のため原子力発電にたよらざるをえない状況で、1986年に大事故をおこしたチェルノブイリ原子力発電所も西側諸国の援助で2000年12月に閉鎖されるまで操業をつづけていた。
独立後のウクライナの経済改革はいちじるしく遅れをとったが、1993年1月から食料、交通、その他サービス業における価格の規制緩和がはじまった。政府は、一部で企業の民営化をはじめたが、官僚の抵抗が強く、思うように進展しなかった。そのため生産低下がつづいて、国内経済は急激なインフレになやまされた。経済立て直しのためには旧ソビエト連邦(ソ連)諸国との協力が必要であるとの認識から、93年9月、独立国家共同体(CIS)の経済同盟に参加した。
1994年に大統領となったクチマは、IMF(国際通貨基金)との協調のもとで、財政の改革、国営企業への補助金の削減と民営化、企業減税、農業改革、為替レートの一元化などの経済政策を実施した。また、チェルノブイリ原発の閉鎖を条件にEU(ヨーロッパ連合)との貿易協定にも調印した。その結果、急激なインフレは収束、デノミを実施したうえで96年9月に暫定通貨カルボバネツにかわる新通貨フリブニャが導入された。