ダーウィン,C.R.
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ダーウィン,C.R.
III. ビーグル号の航海

ビーグル号に乗船したダーウィンは、航路上の大陸や島のいたるところで、さまざまな地質や、変化にとんだ化石や生物を観察する機会にめぐまれた。地質学の調査では、地球の表面を形づくる自然の力に深い感銘をおぼえた。

1. 天変地異説への疑い

この当時、多くの地質学者は、地球上では動植物の創造がつづいており、これらの創造物は地表の激変など突然の天変地異によってほろびるという、いわゆる天変地異説に固執していた(地質学)。この説にしたがえば、最後の天変地異はノアの洪水で、このときノアの箱舟にのった生物以外はすべて絶滅し、化石になったという。天変地異説の支持者は、種は個々に創造され、不変であると考えた。

2. ライエル説からの刺激

イギリスの地質学者チャールズ・ライエルは「地質学原理」(1830~33)で、種の不変性に関する部分をのぞく天変地異説の見解に異をとなえた。地球の表面は、自然の力が長期間にわたって均一に作用する結果、つねに一定の変化をこうむっていると主張した。

ダーウィンはビーグル号の船上で、自分の観察したものの多くがライエルの斉一説に適合していることに気づく。しかし化石や現生の動植物を観察することで、ライエルの支持する、種は個々に創造されたとする説に疑いをいだくようになった。

3. ガラパゴスでの観察

たとえば、絶滅種のものであると思われる化石が、同じ地域でみられる現生種とよく似ていることに注目する。エクアドルの沖合に位置するガラパゴス諸島では、ゾウガメ、マネシツグミ、フィンチなどの種が島ごとにちがっていることを観察した。

これらのさまざまな種はたがいに近縁関係にあったが、島によって体の構造や採食の習性がことなっていた。こうした観察をとおして、類似しているが異種の生物の間にどのようなつながりがあるのか、という問題にたちむかうことになる。