海洋
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III. 海底堆積物

海底の多くは堆積物によっておおわれている。その厚さは平均で約500mであるが、ヒマラヤ山脈からの堆積物がたまっているインド洋では10kmに達するところもある。中央海嶺のように海洋地殻がわかいところでは、ほとんど堆積物におおわれていない。堆積物の調査には、ピストンコアラーやドレッジャーなどといった機器での泥の採取もあるが、深海掘削計画のような大がかりな深海探査計画もあり、世界じゅうの海底から堆積物試料が回収されている(深海探査:深海潜水艇)。

堆積物は鉱物の粒子や生物の遺骸でできている。その種類は、水深や陸地からの距離により変化し、また海底火山の存在や、生物生産性の高い海域か低い海域かといった地域性も影響する。粘土鉱物(粘土)は、大陸の岩石が風化してできるものであり、河川や風によって海にはこばれるため、深海底の堆積物にも多くふくまれる。風化や浸食で陸からはこばれてきた砕屑物(さいせつぶつ)は、河口付近や大陸棚に厚く堆積することが多く、粘土のような細粒のものは、広範囲の海洋にゆっくりと堆積する(堆積作用)。これらの堆積物は、ときどき発生する強い流れによってまきあげられて、別の場所へ移動してしまうこともある。深海の堆積物には、このほか有孔虫や珪藻などの石灰質や放散虫のケイ酸質の殻(から)などもふくまれている。