塗料
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塗料
II. 歴史

ペンキの最初の用途は、材料を着色し、うつくしく仕上げることだった。酸化鉄、酸化マンガン、白土などの顔料が、アルタミラやラスコーの洞窟絵画で前1万5000~前1万年ごろ使用されていた(旧石器時代美術)。

アジアでは、鉱石からつくられたいくつかの顔料、調合された混合物および有機化合物が、前6000年ごろに知られていた。アイから抽出された染料である藍(あい)は、古代エジプト、ギリシャ、ローマ、インカの人々に知られていた。アラビアゴム、卵白、ゼラチンおよび蜜ろうは、それらの顔料に使用された最初の展色剤だった。

ラッカーは、中国で建物を塗装するのに前2世紀ごろに使用された。ヨーロッパでは、保護塗装は12世紀ごろにはじまる。亜麻仁油は、展色剤としてローマ人に知られていたが、15世紀には油絵に使用された。17世紀には、白鉛が白の顔料として広く使用されるようになる。やがて19世紀に顔料と展色剤を混合したペンキが商品として販売されるようになった。

日本では、縄文時代から漆(うるし)(ウルシ)をつかった塗料があり、その歴史は、5000年以上もさかのぼることができるといわれている。中国の三国時代には、密陀僧(みつだそう)漆という塗料があり、日本でも飛鳥時代にはつくられるようになっていた。これは、漆とはいっているが、実際は、密陀僧(酸化鉛)や酸化マンガンの粉とほかの顔料、樹脂を油で混合したもので、法隆寺の玉虫厨子などにつかわれている。日本で、西洋風の油性塗料がつかわれるようになったのは、ペリーが来日したときに交渉につかわれた部屋をぬったのが最初といわれている。