ウイルス
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ウイルス
III. 特徴

ウイルスとは、RNAまたはDNA(デオキシリボ核酸)のどちらかと、タンパク質あるいはそれに脂質または炭水化物がくわわった保護殻からなり、光学顕微鏡では観察できない。すべて細胞内に寄生して増殖する。核酸はふつう1分子で、一重あるいは二重の鎖状の形をしている。しかし、2本以上にわかれた数個の核酸をもつウイルスもある。

タンパク質の殻はカプシドとよばれ、カプシドのタンパク質構成単位をカプソメアという。核酸と殻をあわせたものがヌクレオカプシドである。この外側にさらに脂質などからなるエンベロープ(被膜)をもつウイルスもある。粒子としての形態と増殖する条件をそなえたウイルス粒子をビリオン(ウイリオン)という。生きた細胞の外では、ウイルスは不活性高分子の粒子として存在する。

1. 大きさと形

ウイルスの大きさと形はさまざまだが、3つに大別できる。対称性のある球状と、細長い棒状と、頭と尾をもつオタマジャクシ形(ある種のバクテリオファージ)である。最小のウイルスは正二十面体で、直径は18~20nm(ナノメートル:10億分の1m)である。最大のウイルスは棒状で、長さ数マイクロメートル(µm:100万分の1m)に達するものもあるが、幅はふつう100nmにみたない。

螺旋状(らせんじょう)の内部構造をもつウイルスの多くは、リポタンパク質か糖タンパク質の殻をもち、直径は60~300nm以上ある。バクテリオファージなどいく種かの複雑なウイルスは、頭部にくわえ、宿主の細菌につながる管状の尾部をもつ。ポックスウイルスは煉瓦(れんが)形で、複雑なタンパク質組成をもつ。しかし、複雑なウイルスやポックスウイルスは例外で、大半のウイルスは単純な形をしている。