ブルゴーニュ(地理)
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ブルゴーニュ(地理)
III. 産業

第1次産業は、ブルゴーニュの労働人口の10%、総生産の10%を占め、盛んである。生産高の60%は耕作で、その大半は穀物栽培。オオムギ、コムギ、ナタネ(菜種)の生産が中心となっている。しかし、ブルゴーニュといえばワインである。とくにコートドール地方では世界的に有名な銘柄を数多く産出する。そのほか、南部のシャロンやマコンのもの、北西部のオーセール付近のシャブリなども広く知られる。牧畜も、生産高は第1次産業の40%を占めている。オーソワ、ニベルネ、バズワ、シャロレーの地方では、木々が耕地や牧草地をとりかこむボカージュという景観が広がり、そこで飼育される牛の数は国内5位を占め、とくに白い肉牛のシャロレー種(牛の「肉用種」)が有名である。ブランジーの石炭、モルバン山地の蛍石、ジャルリーのウランなど、地下資源にもめぐまれ、グーニョンにはウラン濃縮工場がある。

第2次産業はレジオンの労働人口の約25%をかかえる重要な分野だが、鉱業、鉄鋼業、冶金(やきん)などの伝統的部門は衰退の一途をたどっている。また、ディジョンのマスタードやエスカルゴ、リキュールなどの食品加工業やオータンの被服業も同様である。これに対し、サンス地方やソーヌ・エ・ロワール県のプラスチック、シャロン・シュル・ソーヌの写真業は盛んである。シャロン・シュル・ソーヌは写真技術の発明家ニエプスを生んだ町で、コダック社や関連するガラス工業などもあり、「写真のバレ(谷)」として発展をめざしている。

第3次産業にはブルゴーニュの労働人口の60%近くが従事する。その中心は観光業である。ブルゴーニュは古来、地中海文明の影響をうけてきており、ロマネスク美術の宝庫となっている。ブルゴーニュ公国時代の建築や芸術品も多くのこる。フォントネーのシトー会の修道院、ベズレーのサント・マドレーヌ聖堂、ディジョンのブルゴーニュ公宮殿とその美術館、さらにオータンのサン・ラザール聖堂やオーセールのサンテティエンヌ聖堂等々である。またボーヌにはブルゴーニュ・フランドル様式のゴシック建築である施療院やその礼拝堂におかれたファン・デル・ウェイデンの「最後の審判」の祭壇画がある。自然の景観にもめぐまれ、地方自然公園であるモルバン山地の美しさは有名。また、ワインやチーズ、シャロレー牛やエスカルゴなどの美味もブルゴーニュの魅力のひとつとなっている。

ブルゴーニュは古くから、大西洋と地中海をむすぶ交通の要衝としてさかえ、現在も道路網や鉄道網はよく整備されている。しかしブルゴーニュの中心であるディジョンは、パリとマルセイユをむすびブルゴーニュの大動脈ともいえる高速道路A6号や新幹線TGVの路線からはずれ、また北部では、パリとトロワ(オーブ県)をむすぶ高速道路A5号が開通し、オーセールやサンス一帯をパリの郊外にかえつつある。またレジオン内に空港をもたないことは、レジオン発展のハンディキャップになっている。

ブルゴーニュの歴史についてはブルゴーニュ(歴史)を参照。