バイオリン
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バイオリン
II. 構造と奏法

バイオリンには、よく乾燥させたスプルース材(エゾマツの類)の表板、よく乾燥させた楓(かえで)材の裏板、横板、ネック、指板、ペグ・ボックス、ペグ、ブリッジ、テールピース、f字孔(図を参照)などの部分がある。表板、裏板、横板をはりあわせて、中空の共鳴胴がつくられる。共鳴胴の内部には、ブリッジの右の根元に魂柱(うすい木片)がはめられ、表板と裏板をささえている。表板の裏にはブリッジの左側に細長いバス・バーがはられている。魂柱とバス・バーは音の伝達にとって重要であると同時に、楽器の強度をます役目がある。弦はテールピースに固定され、ブリッジにのせられてから指板の上にはりわたされてペグ・ボックスにいたる。ペグ・ボックスで弦は、音高調整のためのペグにまきつけられる。奏者は左手の指で弦を指板におしつけて、ことなる音高を出す。ただしい角度に弓をかまえ、ブリッジの近くで弦をこすると、弦が振動して音が出る。

バイオリンのすぐれた特徴は、うたうような音色をもち、抒情的なメロディから速くかがやかしい音型まで、幅広い音楽を演奏できる点にある。また、次のような奏法によって、特別な効果を生みだすこともできる。

バイオリン奏法には、弦を指ではじくピッチカート、弓をすばやく前後させるトレモロ、ブリッジのすぐ近くで奏してか細くすきとおった音を出すスル・ポンティチェッロ、弓の木の部分(馬毛の反対側)で奏するコル・レーニョ、フルートのような音をえるため弦の特定箇所に左の手の指を軽くおくフラジョレット(ハーモニクス)、弦にそって左手を上または下にすべらせるグリッサンドなどがある。