| 炭素 | 項目ビュー | ||||
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| III. | 存在と用途 |
自然界に広く分布している。単体としては、ダイヤモンド、黒鉛のかたちで、また、金属の炭酸塩として、ほかに石油、石炭として存在する。二酸化炭素は大気の主要成分で、生体にとりこまれる主炭素源である。植物は光合成により二酸化炭素を炭水化物にかえ、この炭水化物は動物などによって消費される。→ 炭素循環
無定形炭素は木炭、石炭、コークス、カーボンブラックなどの中にさまざまな純度で存在する。カーボンブラックはガスブラックともよばれ、天然ガスやタールの不完全燃焼により生成される黒色の細かい炭素粉末で、ゴムの補強充填剤(ほきょうじゅうてんざい)や黒色顔料の原料につかわれる。炭素繊維(カーボンファイバー)は、合成繊維を窒素気流中で加熱分解して炭素化させたものである。ひじょうに丈夫で、スポーツ・レジャー用品に多く使用される。航空機の構造材などにも利用される。活性炭は、ヤシ殻などを塩化亜鉛やリン酸などの活性化剤で処理して炭化させたものである。脱色・脱臭剤、吸着剤、触媒などにつかわれる。
1985年、ヘリウム気流中でレーザーを黒鉛にあてて気化させると、60個の炭素原子からなる正20面体のサッカーボール状の安定な炭素分子ができることがアメリカで発見された。この分子はジオデシック・ドーム(→ ドーム)の発明者であるフラーの名にちなんでバックミンスターフラーレン、略して「バッキーボール」と名づけられた。この炭素分子C60は星間物質にふつうに存在すると推測され、90年にC60を大量に合成する方法がしめされた。超伝導体(→ 超伝導)としても注目されている。→ フラーレン