ロケット
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ロケット
I. プロローグ

後方にガスなどの噴射物質をふきだし、その反作用としての推力をえるための装置、およびそれをそなえた飛翔体(ひしょうたい)のこと。しかしながら、推進装置は混同をさけるためにロケットエンジンとよばれている。ロケットエンジンは、真空の宇宙空間を飛行する宇宙船に推力をあたえることができる唯一の装置である。たとえば、現在の主流である燃料を酸化剤で燃焼させる化学ロケットエンジンは、大気中の酸素で燃料を燃焼させるジェットエンジン(ジェット推進)とことなり、周囲に外気がなくても推力をうることができる。

ロケットの推力の原理は、すべての作用と反作用はたがいに等しいというニュートンの第3法則(作用反作用の法則)にもとづいている(→力学の「ニュートンの運動の3法則」)。ロケットエンジンの原理は、容器に密閉された圧縮ガスの作用から理解することができる。圧縮ガスは容器の内壁全体に均等の力をおよぼす。そこで容器の底に穴をあけてガスをもらすと内壁に対する力は同じではなくなり、内部のガスは穴からふきだすガスの力の反作用として容器を上におしあげる。燃焼室からふきだすガスの速度と燃焼ガスの量が、ロケットエンジンの推力を左右する。

ロケットは推進剤によって化学ロケット、原子力ロケット、光子ロケット、電気ロケットなどにわけられる。なお、化学ロケットのみが燃料を燃焼させるための酸化剤が必要で、酸化剤と燃料をあわせたものを推進剤とよんでいる。さらに化学ロケットはICBMミニットマン(ICBM)のような固体燃料をつかう固体ロケットと、サターンVのような液体燃料をつかう液体ロケットに大別される。固体ロケットの推進剤は燃焼室内部に貯蔵されて燃焼するが、液体ロケットの推進剤は燃料タンクから燃焼室に供給される。