| フランス語 | 項目ビュー | ||||
| 印刷するには、[ファイル] メニューの [印刷] をクリックします。 | |||||
| IV. | 国際語 |
17世紀初期に詩人マレルブは、自分の詩と批評作品をとおして、フランス語の使用に関する厳密な基準づくりに成功した。この基準によって、フランス語は明確で簡潔に思考を表現するための洗練された言語に形づくられた。フランス語の改良に関してもっとも重要なのは、1694年のアカデミー・フランセーズ(→ フランス学士院)による国語辞書の初版の編纂(へんさん)である。これによって語彙(ごい)が整理され、語法・つづり・発音などの標準がさだめらえた。国語辞書はその後1932年までに8版をかさねた。ルイ14世の治世にフランス語の勢力は歴史上最高点に到達し、とくに外交と科学の面ではヨーロッパの国際語となった。
現在のフランス語は、基本的に17世紀までにととのった。ラテン語から踏襲された屈折語尾はほとんどが脱落し、その代わりに単語間の統語的関係をしめす前置詞句と語順が発達した。辞書の編集、識字率の拡大、印刷の使用は、言語の安定に寄与した。その後おこったフランス語内の変化は、事実上、緩慢な発音の変化や新語の付加くらいであった。
16世紀前半のイタリアとの戦争によって、イタリア語から約800語が導入された。導入された語はおもに、fugue「フーガ」やopéra「オペラ」などのような芸術に関係するものとcolonel「連隊長」やsoldat「兵士」のような軍事用語である。17世紀初めのスペインとの戦争では200単語ほどがフランス語にはいった。たとえば、cigare「葉巻」やnègre「黒人奴隷」などである。17世紀のドイツとの戦争は、blocus「封鎖」やcible「的、目標」などの少数の単語をドイツ語からもたらした。
アカデミー・フランセーズは、1798年に国語辞書(第5版)の編纂をおこない、その補遺には、フランス革命勃発(ぼっぱつ)以後に生まれた単語がかなりふくまれていた。その中には、divorcer「離婚する」やguillontiner「ギロチンにかける」、bureaucrate「官僚制」などがある。