| 検索ビュー | 白亜紀 | 項目ビュー |
| I. | プロローグ |
中生代における地質時代の区分で、約1億3800万年前から約6500万年前までをさす。白亜というのは、白い石灰岩質(チョーク)のことで、ドーバー海峡にのぞむ断崖によくみられる。1822年にベルギーの地質学者ド・ハーロイがパリ盆地をとりまく地層に対して提唱し、地質時代の区分として定着した。
| II. | 大陸の移動 |
白亜紀には、アフリカがゴンドワナ大陸からわかれて、北のほうへ移動し、テチス海(古地中海)は圧縮され、アルプスの基礎ができた。後にアフリカプレート(→ プレート)はローラシア大陸の下にもぐりこんで、現在のイタリア半島やシチリア島にみられるような火山活動のきっかけとなった。
新たにできた南大西洋は、大西洋中央海嶺(→ 中央海嶺)によって広がり、アフリカと南アメリカの間は開いていった。いっぽう東方では、インドがゴンドワナ大陸よりはなれ、北に移動して東テチス海を圧縮しはじめて、のちのヒマラヤ山脈の基礎をつくった。南極大陸とオーストラリアはまだ一体で、南西方向へ移動し、回転した。
北アメリカの西方への移動は、ロッキー山脈とシエラネバダ山脈の隆起(→ 隆起と沈降)をうながした。ロッキー山脈の隆起は、先にあった白亜紀の海を西方へ排出し、北アメリカの西部の大部分が湿地帯になり、東部では、アパラチア山脈からの堆積物が大西洋岸の平野をつくった。
| III. | 海底の大変動 |
この時代、海底では大異変がおきていた。現在の東太平洋やインド洋に相当する海底では玄武岩のマグマが噴出した。これは、地球内部のマントルから上昇してきた、巨大な上昇流のためだと考えられる。この上昇流のために、海底はもちあがって全体として浅くなり、海は陸地の上にあふれだした。さらに、大量のマグマの噴出によって火山ガスが放出されたため、大気中の二酸化炭素の濃度があがり地球の温暖化がおこった。このため、極地方の氷がとけてさらに海面が上昇した。この結果、白亜紀後期には全世界的な海進がおこり、現在の陸地面積の3分の1以上が海に没した。
| IV. | 白亜紀の生物 |
このような条件では変温動物である爬虫類も、高緯度まで生存できた。また、現在は亜熱帯雨林(→ 熱帯雨林)でしかみられないシダやソテツが極地方でもみられた。白亜紀は落葉樹があらわれた最初の時代で、植物が現在のものに近くなり、ポプラ、ブナ、カエデなどの種もすでに存在していた。
白亜紀はジュラ紀につづき、爬虫類が繁栄していた。恐竜ではティラノサウルス・レックス、イグアノドン、トリケラトプスなどの角竜、アンキロサウルスなどがいた。空にはプテラノドンなどの翼竜がみられ、海にはモササウルスや魚竜、首長竜(→ プレシオサウルス)などの海生爬虫類がいた。
| V. | 生物の大異変 |
穏やかな気候であったにもかかわらず、白亜紀の終わりにかけて数回の大量絶滅がおこった。爬虫類では、恐竜や翼竜、魚竜、首長竜、そしてモササウルスが絶滅した。アンモナイトなどの軟体動物も絶滅している。最近の考えではおよそ6500万年前に彗星もしくは小惑星が衝突して、ちりをまきあげて太陽光線を遮断したために、気温がさがり、これに対応できなかった生物が絶滅した、といわれている。衝突した場所としては、ユカタン半島が仮説として考えられている。
絶滅した種にかわって、生きのびた小型の哺乳類やトカゲ、ヘビ、ワニなどが新生代に発展した。
| VI. | 日本の白亜紀地層 |
日本の白亜紀の地層は、西南日本外帯の四万十帯(しまんとたい)や、南部北上山地、北海道などに分布し、さらに中部から中国地方の花崗岩類なども、白亜紀に形成された。四万十帯などにみられる地層は、海溝に堆積した砂や泥に海洋プレート(→ プレート)がはこんできた、チャートや玄武岩の枕状溶岩(→ 溶岩)などが混合したものであり、付加体とよばれている。同様な地層はジュラ紀にも形成されており、これらの地層で、日本列島の土台がほぼつくられた。