| 金属 | 項目ビュー | ||||
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| III. | 金属の性質 |
金属元素は他の金属元素や非金属元素と結合し、化合物や固溶体、あるいは複雑な成分の混合物を形成する。2種類以上の金属、または炭素などの非金属元素と金属との組み合わせによる物質は、合金とよばれる。なかでも、水銀に他の金属をとかした合金はアマルガムとして知られる。
金属と一般に定義される元素だけに範囲をしぼっても、金属の性質には元素ごとに大きな幅がある。大部分の金属は銀白色だが、ビスマスや銅は赤みをおび、金は黄色である。また金属によっては、2種以上の色を呈する多色性の現象がみられる。金属の融点は、最低が水銀の-38.8°Cからはじまり、最高はタングステンの3407°Cまでと、広範囲にわたっている。もっとも密度の高い金属はイリジウムで、22.61g/cm³だが、最低のリチウムでは0.534g/cm³しかない。
金属の結晶構造は体心立方晶、面心立方晶、最密六方晶のうちのいずれかとなる。ただし、インジウムやスズ、タリウム、ビスマスなど、非金属に近い性質のものには正方晶系、斜方晶系などの結晶構造をとるものもある。
電気伝導率は、ビスマスが金属の中でもっとも低い。反対に、常温でもっとも電気伝導率が高いのは、銀である。また、大部分の金属では、電気伝導率は不純物をくわえることで低下する。金属はどれでも加熱すると体積が膨張し、冷却すると収縮するが、白金とイリジウム合金などでは、膨張の度合いが極端に小さい。
| 1. | 物理的性質 |
金属は強度が高く、強い圧力や張力にたえる。金属の性質は種類によってさまざまだが、一般に次の性質をそなえている。
(1)硬度が高く、金属表面は歪(ゆが)みや磨滅の影響をうけにくい。
(2)抗張力が大きく、張力による破損がおこりにくい。
(3)弾性があり、変形をうけても元の形に回復する。
(4)可鍛性があり、圧力や衝撃をかけて成形できる。
(5)疲労に対し抵抗力があり、繰り返しの圧力や変形にたえる(→ 金属疲労)。
(6)展延性があり、破壊をうけずにひきのばすことができる。
| 2. | 化学的性質 |
金属の原子価は、ほとんどの金属化合物でプラスの値をとる。このことは、金属元素が他の原子に電子をあたえて、金属結合(化学結合の一種)することを意味している。また金属の酸化物は塩基性をしめす傾向がある。一方で窒素、硫黄、塩素など典型的な非金属元素の原子価は、ほとんどの化合物でマイナスの値をとる。すなわち非金属元素は他の電子をうばって化学結合をつくり、非金属元素の酸化物は酸性をしめす。
金属原子は、原子から電子を放出するのに必要なイオン化エネルギーは小さいので、化学反応でたやすく電子をうしない陽イオンとなる。つまり、金属原子は電子をあたえる還元剤として作用し、プラスの電荷をもった金属イオンは塩化物イオン(Cl-)、硫酸イオン(SO42-)、炭酸イオン(CO32-)などの陰イオンとむすびついて塩をつくるのである。→ イオン:イオン化:イオン化傾向