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| III. | 環式炭化水素 |
飽和環式炭化水素、ないしシクロアルカン(→ 脂環式炭化水素)のもっとも簡単な化合物はシクロプロパンC3H6であり、3個の炭素原子にそれぞれ2個ずつ結合した水素原子から構成される。シクロプロパンは対応する鎖式アルカンであるプロパンC3H8よりも多少反応性にとむ。
一般式C10H16の不飽和炭化水素はリモネンとよばれ、レモン油、ミカン油、オレンジ油などの植物精油の中に存在し、香料として使用されている。
不飽和環式炭化水素のうちでもっとも重要なものはベンゼン環をふくむ芳香族炭化水素である。芳香族炭化水素は一般に付加反応がおこりにくく、置換反応によって各種の誘導体となる。しかし、側鎖にエチレン結合をふくむものは、水素およびハロゲンの付加反応をおこす。芳香族炭化水素にはベンゼン、トルエン、アントラセンおよびナフタレンなどがある。