| 暗黒物質(ダークマター) | 項目ビュー | ||||
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| II. | 目にみえない存在 |
暗黒物質の存在をしめすものは3つある。第1は、銀河の回転速度である。計測結果によると銀河の回転速度は、中心部にくらべて周辺部でも回転速度がおちず、銀河にある目にみえる物質(通常の電磁波を放射もしくは吸収している物質)の分布している量をもとにしてもとめられた回転速度よりもはやく回転していることがわかった。その結果、回転速度から判断すると、銀河にふくまれる物質のおよそ90%がみえていないと結論づけられた。
第2は、銀河団の存在である。銀河はよりあつまって銀河団を形成しているが、銀河団内の銀河は重力でたがいにむすびついている。銀河団が何十億年も前に形成されたのであれば、みえている物質の量だけでは銀河団をむすびつけておくことができないので、銀河は今ごろはばらばらになっているはずである。そうしたことから、銀河団にふくまれる物質の90%以上が目にはみえないが重さをもった物質で構成されている、と考えられるのである。
第3はインフレーション理論が暗黒物質の存在をみちびきだしていることである。インフレーション理論では、宇宙のごく初期に極端にはやく膨張した時期があったとしている。もしインフレーション理論がただしいのであれば、宇宙の中にふくまれる物質の密度と、宇宙を平らにする物質の臨界密度との比は1に近いことになる。比を1近くにするためには、宇宙の全質量が目にみえる質量の100倍以上なければならない。この計算から、宇宙の質量の99%以上が目にみえないというわけである。→ ビッグバン理論