| ハッブル宇宙望遠鏡 | 項目ビュー | ||||
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| IV. | さらなる観測装置の強化 |
その後、1997年2月におこなわれた補給ミッションで、新しく2つの観測機器が増設されたが、ハッブル望遠鏡は99年11月に4個目のジャイロスコープが故障して以来、観測を停止した。そのため、99年12月のスペースシャトル「ディスカバリー」のミッションでは、ジャイロスコープを修理することが第一の目的とされた。ハッブルに搭載されている6個のジャイロスコープは、望遠鏡を安定させ、はるか遠い銀河の鮮明な画像をカメラにとらえることを可能にしている。
スペースシャトルの宇宙飛行士は3度におよぶ長時間の船外活動により、ハッブル望遠鏡の6個のジャイロスコープをすべて新品と交換した。また、新たに近赤外線波長をつかって高い感度で宇宙を観測できる「NICMOS(近赤外カメラおよび多天体分光器)」や、紫外線領域の感度の高いスペクトル観測装置「STIS(宇宙望遠鏡撮像分光器)」など、総額7000万ドルの機器類(コンピューター、無線発信機、飛行記録装置、電圧調整器、防護シールドなど)を設置した。こうして、2000年1月中旬には観測を再開した。
さらに、2002年3月には、スペースシャトル「コロンビア」により、3度目の改修作業がおこなわれた。これまでハッブル望遠鏡が主力として利用してきた広視野プラネタリーカメラ(WFPC2)は、新しく7600万ドルの「掃天観測用高性能カメラ(Advanced Camera for Survey:ACS)」と交換された。このカメラはWFPC2とくらべて、視野が2倍、解像度が2倍、そして感度は4倍に高められ、波長域は紫外線の一部から可視光線、そして近赤外線の一部までと広範囲にわたっている。このACSをつかい、従来はほぼ不可能だった太陽系外の惑星の直接観測が可能になることなどが期待されている。
また、打ち上げ以来、12年間使用されてきた全長12mの太陽電池パネルが新たに8mのものと交換され、発電量は20%以上増加した。ハッブル宇宙望遠鏡の設計寿命は15年だが、2010年までの利用が予定されている。